ファンカップリング セミOH

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シリコンオイルがトヨタ部品共販で簡単に入手でき、懸案事項のファンカップリングのシリコンオイルのオイル交換を行いました。本当ならベアリングも交換したいところですが、もう少し情報を集めてから臨みたいと思っております。手始めにY60カップリングとの御対面からしませんとね。

ファンカップリングはご存知の通り、エンジン前方のファンの中に有部品です。「うに」のような外観で今までさほど気にもしたことが無かったのですが、熱負荷が大きいY60AT車はこの部品の役割が特に大きく改めて勉強しなおした次第です。ランクルのファンカップリングは一回り大きくシャフトも太く耐久性が高そうですが、TDのファンカップリングはATと同様に線が細い感じで小さいのです。この部品はウォーターポンプからの熱をシャフトを介してカップリングに伝えこの熱により内部のシリコンオイルの粘度が変化してエンジン回転をファンに伝える度合いを調節します。

温度が高くなると粘度が増し直結に近くなり、低くなると粘度が低下して逃がす割合が大きくなります。カップリングを介することでオーバークールやレスポンスの低下を防ぐことが出来ますが、シリコンオイルはだんだんと劣化してオーバーヒート、アイドリング時のエアコンの効率低下などが起こりやすくなります。某掲示板の過去ログを見ていてもy60のオーバーヒート、夏場の水温の上昇の話題が挙がりますが、今思うにファンカップリングのヘタリが結構あるような気がします。また後期型になるとエアコン用の電動ファンが装着されるのでファンカップリングのセッティングがそれ以前のものと違う可能性があります。

それは大変だ!交換せねば!と言っても新品は良い値段しますよ~。¥30000~43000程でTB42は安い方で、TD42は高い方です。とてもそこまでは予算が出ませんのでどうするべ・・・と思っているとカップリングは欧州ではOHするのが確実な方法として特別ではない様子。そこで作戦を決行する事になり、ネットに映っているシリコンオイルの品番を頼りに注文すると無事に届きました。

前置きが長くなりました。では作業をご紹介しましょう。
まずご覧下さい。シリコンオイルが漏れ埃と熱で汚れまくったファンとカップリングです。シャフトにガタが有り本来ならば交換すべき状況ですが、もう少しマシなOHベースが見つかるまでの繋ぎに悪あがきをする事に。ファンを取り外しスチームで洗浄します。灯油かお湯につけて洗おうかと思いましたが、灯油やパーツクリーナーはただえさえ弱ったシールを攻撃するので注意が必要かと重います。ズックを洗うようにブラシでゴシゴシも良いかもしれませんね。

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18年ぶりに風呂に入ったカップリングです。ちょっと黒ずんでいますがこれでも随分と男前になったと思います。しかしウニのようですね。

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ひっくり返してみます。あのシャフトの付け根からシリコンオイルが漏れてきます。シャフトのシールが駄目になるからですが、ベアリングの摩損もその度合いに一層の拍車をかけていることでしょう。

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では早速腑分けに入ります。12mmのソケットで裏側のボルト4本を取り除くだけの簡単作業です。鼻歌交じりにボルトを外しますが、このボルトは折らないように気をつけてくださいね。表側のファンを止めるボルトも外しておかないと分離できないのでご注意を・・・自分は無くさないようにと付けておいてあれれ???でした(笑)

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合わせ目にマイナスドライバーを軽く当てるだけで割れましたら・・・絶句
なんじゃこの色は~!シリコンオイルの色・劣化どころの騒ぎでなく金属粉が混ざっておりました。TX12Aに同様にこちらも素晴らしいメタリック色です。きっと皆さんのエンジンの鼻先に付いているのもこんな色のがぐるぐる回ってますよ。シールから漏れているのも有り量が相当少ないですね。カップリング内の潤滑も兼ねているでしょからこの状態では寿命をますます縮めかねません。定期的に交換すればコンディション維持が可能である気がします。

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良く見てみましょう。褐色のシリコンオイルに金属粉か混入しているのがよく分かりますね。シリコンオイルの劣化は温度上昇に伴い粘性が高くリにくくなり伝達力低下のみでなく寿命も短くなるのがばらしてみての実感です。

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シールを傷めるのを嫌って、パーツクリーナーは使用せずに雑巾で掃除しました。30分ぐらいプレートをまわしたり、ひっくり返したりしてできるだけ拭き取りました。この構造を見るとシャフトにプレートを圧入して中央部分をカシメテある感じです。トルコンのようなものですね。

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蓋の裏側はバイパスになっているようです。表側にぜんまいの様なバイメタルと中のぜんまい色の金属とつながっているようです。圧が高くなるとこちらに逃げる構造なのでしょか?ランクルの修理書を見ると1HZなどは回転数と温度によって伝達度合いが3段階に調節されるようですが、きっとこのような構造がその役目を果たしているのでしょう。ガソリンとディーゼルではこのあたりの調節度合いが違うようですね。

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ガタが有るので念のためにプレスで圧をかけてみることにしました。多少はましになったかな??と言う程度で気休めですね。真ん中のカシメを削り取りシャフトを抜きベアリングを摘出、そして交換したいのですが今回は我慢です。スペアが手に入ったら献体としてみたいです。

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○トヨタ部品共販:シリコンオイル 08816-03001 ¥600円ぐらい

このシリコンオイルを2本購入しました。部品屋経由で翌日に入りましたのでトヨタ部品共販は在庫していたようです。BJ系のランクルは量が多いようですがY60は小振りでしたので迷いながら2本にしました。ニッサンでもそんなに使っている物に大差ないでしょうし、寧ろよかったりして(爆)。

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どんどん入れていくと金属粉が滲んできます。もう1本買っておくのだった・・・まさかこんなに金属粉が有るとは思っていなかったのでフラッシングする頭がありませんでした。浅はかですね・・・もう一回ウォーターポンプを交換する際にしようかな。

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1本使い切ってこれぐらいです。まだ入りそうですがそれより画像ではわかりにくいですが金属粉で明らかにシリコンオイルの色が変わっています。こちらが気になり憂鬱に気分になります。

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もう1本入れきってこんな感じです。適量がわかりませんのでこれでよしとしましょう。入れながら本体をくるくる回し各通路に入るように気を配ってみました。上手くいったでしょうか。

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もう一つ交換しないといけないのがクーリングファンです。このように亀裂が入り酷い状況で初めての経験なので見つけたときはショックでしたね。これがニッサンとトヨタの違いか?樹脂物は正直トヨタの方が丈夫なような気がします。たまたまか判りませんが良い気分では無いですね~。幸いクーリングファンは¥6000円ほどだったので昨年購入しておきました。

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BEFORE AFTERです。
昔はこんなに・・・・ご苦労をかけました。

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お~いい感じです。シリコンオイルをめいいっぱい詰めたのでガタも多少は少なくなった様です。

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冬場は通常走行ではこれでも十分でしたが、そろそろ気温が上がりますので羽根が必要な季節になります。外して気がついたのが渋滞と坂道を避けて通る必要があるだけで随分と乗りにくくなったことです。普段は気が向いたら何処にでも行っていたのが気をつけないといけなくなった・・・ん~自由人(ワガママ)なんだなぁ。

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最初はファンとカップリングをセットにしてつけようとしましたが、非常にネジを締めにくくやめました。そのこでカップリングを先に付け後からファンを付ける事にしました。ウニの串刺し

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シュラウドを外すとすんなり作業が進みます。無事ファンを取り付けようやく普通の車になりました。

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羽根をつけてガタを調べると以前よりは随分とましになりました。シリコンオイルの漏れでカップリング内のクリアランスが大きくなったのもガタの増大に関係していたようです。ベアリングが傷んでいるのでいつまでシリコンオイルがもつかわかりませんがしばらくは大丈夫そうです。今回作業を行なってみて感じたのは早めにシリコンオイルを交換すると寿命が延ばせそうな感じですね。オイルの劣化による冷却効率の低下は一番の問題ですが、回転系の部品である事を考えると交換よりもメンテした方が随分と良いかもしれませんね。半日のあれば出来るし、気温が上がらない季節ならファンが無くても何とかなる事もあります。もっとも山間部や渋滞は除きますが・・・


是非お試しあれ!


この記事へのコメント

浜松支部長の粉川です。
2010年03月18日 18:28
最高!!
最高のマニアルです。

ここはサファリストのバイブルになりますょ!!

私も次のファンベルト交換の時にやりま~す。
くろちゃん
2010年03月23日 13:22
支部長さん ありがとうございます。
以前教えていただいた業者は国外に事務所があるようで取り寄せに時間がかかるのと、意外と送料がかかるとの事でキャンセルして今回のシリコンオイルをネットの画像から判読して注文しました。私の場合は手遅れでしたが、状態が良ければコンディション維持になりそうです。まだガタがないうちに是非交換して下さい。

作業後はファンが回ってるって感じます(笑)。
Nao
2011年11月28日 17:19
う~ん なるほど。
大変 参考になります。
が 反面 見てはいけないものを見てしまったような。。

↑ 支部長 昨日はありがとうございました!!
MAX4600rpm 誠に快適でございます。 純正パイプ交換で随分良くなりましたが これでやっと正常なコンディションとなり悪戦苦闘の自宅周辺上り坂も「楽しめる上り坂」になりました♪

くろちゃんさん この件についてはまた連絡致します!